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From Mad Mike collection 6

ちょっと間があいてしまいましたが、明日、新入荷の予定があります。というわけでウェブの方、チェックよろしくお願いします。

今回もしつこくMad Mikeでいきます。ほぼ連載化してしまったナンバリングのレコードについては一旦ブレイクしまして、彼が自腹で購入したと思しきサイン入りのレコードを紹介させていただこう。

Arthur GunterのExcello原盤。アーティストもレーベルも説明を加える必要がないほど有名である。しかしだからこそ、本盤が彼の手元にあったという事実に感動を覚える。オブスキュアなドゥ・ワップやR&Bダンス、そして珍妙なインストロだけがMad Mikeの個性ではないのだ。Nortonの編集盤3巻でセレクトされた楽曲など、Mad Mikeワールドの氷山の一角、ごく一部に過ぎない。アルバム3枚分で彼のなんたるかを理解出来たと思ったら、それは大間違いである。

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レーベルに綴られた文句のひとつひとつが素晴らしい。御馴染みの筆記体のサインの他、”DRiNKiNG RADiO”, “LiSTEN”, “GREAT!”といったフレーズが、ここでもかと余白いっぱいに書き込まれている。よほどお気に入りの楽曲だったのだろう。音溝に針を落せば、そのことが更に顕著となる。「シャー」「ブツッ、ブツッ」とノイズを含んだ音がするのだ。Arthur Gunter本人が歴史に刻んだ原音とはまた別の、歴史的な音が聴こえる。

このように地元ピッツバーグでノンヒットながらも、密かにMikeが愛情を注いだナンバーは数多く存在するはずである。彼のコレクションが散在され、全貌が明らかになることは不可能に近いが、その一片が解明出来ただけも良しとしよう。

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