Hoovers Interview Part 2

インタヴューPart 1、如何だったでしょうか? 個人的には『初めて買ったレコードはDepeche Mode』の一節が引き出せただけで十分満足しています(笑)。いやいや、興味の対象が徐々に60’sに移っていくあたりが、実に刺激的でありました。さて早速続編の方、お楽しみください。

────当時の活動状況はどんな感じだったのでしょう? 当時の九州のガレージ・シーンも知りたいので、一緒にプレイしたバンドなども挙げていただければ。
『1999年頃からLiveの本数も増えだしてそこで知りあったガレージ好きの友人達が県外のゲストバンドを呼んでイヴェントもやるようになってLJHS君の「Jumpin’ In The Night」とUS-UK君の「Hit And Run」には殆ど出演してますね。当時、共演した福岡のバンドは5Speed、Nervous Breakdown(小倉)、Xl-Fits、Plastic Mac(Babyshitter)、Rooftops、The Whys、Thee 50’s High Teens、Shortcake、Teenage ConfidentialやAlligator Stomp等です。Liveでの反応はあまりよくなかったような。当時福岡では盛り上がりつつあったMods系のイヴェントに出た時だけ少しあったような気がします』

────レコードリリースですが、どのような形で話が進んだのでしょうか?
『99年頃に共演したNeatbeatsやThe 5.6.7.8’sのお陰で2000年頃には東京や関西の方にもLiveで誘ってもらえるようになってて、遠征しても当時売る音源が何もなかったので録音してCD-Rを作って物販で売ってたのをNeatbeatsのMr.Panが聴いてくれてとんとんとMajesticからのリリース話が決りました。CD-Rには6曲入ってるのをEPという形で4曲に絞って別に1曲はコンピ収録用にと、だから自然とジャケットもタイトルもそのままで出す方向になりました。実はあれのジャケット・デザインはRonettesのVeronicaのソロ・シングルの当時出た日本盤のジャケットを文字換えただけでまんまパクってて(笑)』

────EPはオランダ物のカヴァー(経由も含む)が主となっていますが、それは前面に打ち出したかったテーマと捉えて良いでしょうか?
『オランダ物は大好きなのですが、CD-R用に録音したうちの出来がいいかなと選んだものがたまたまオランダ物が多かったという。最初にMr.Panが選んだ4曲はJay-Jay’s(2曲)、Outsiders(2曲)だったのですが、Dutch Beatのトリビュート・バンドみたいで極端すぎるかなとコンピ用にと云われてた「Road Runner」を収録してちょっとだけバランスをとったつもりです。レーベル側に任すといいながら、結局こちらで曲順等は決めました』

────商品説明やブログで記した通り、目の覚めるような仕上がりですね。4曲では飽き足らず、もっと他曲が聴きたいと思うことしばしばです。同期に録音した音源、いわば未発表曲は残っていますか?
『ありがとうございます。そう云っていただけると嬉しいです。同期に録音したのは全部で8曲でLiveの定番カヴァーのExciters「Tell Him」、Chris Montez「Some Kinda Fun」やCD-Rには収録のJames Brown「I’ll Go Crazy」、Outsiders「You Mistreat Me」ですね。でもあくまで没テイクかなと思います。あと活動休止後に録音した音源が7曲くらいはあります。僕も次のバンドが活動しだした頃に完成したので当時売ろうにも全く売れなかったのですが。全パートを自宅などでバラ録りしたのでLive感が薄いかなと?』

────レコード=音源の完成品が手元に届いた時はどういう気持ちでしたか?
『自分たちのレコードが出来るなんて夢みたいなお話で凄く嬉しかった反面、マスターの状態である程度予測していたものの、その音質の悪さにショックも受けました。発売記念Liveは発売日頃にThe 5.6.7.8’s主催のGarage Rockin’ Crazeの大阪編に出演したのくらいですね。プロモ的な活動は福岡ですらやってないかと思います』

────東京でのライヴは何時頃でしたっけ? 印象に残っていることなどは?
『東京では2000~2002年の間に9本くらいやってます。最初に行った時の福生Red BirdでのGarage Rockin’ Crazeはショックでした。福岡ではLive終了後は打ち上げに行くというのが定番だったのですが、そのイヴェントはオールナイトでLive終了後もDJのプレイで朝まで踊るという、僕らはくたびれ果ててぼんやり眺めてただけなんですけど、ジミー益子さんの選曲も素晴らしくって。東京では共演のバンドに恵まれていろいろ観れたのですが、Evil Hoodooがカッコよかったという話をよく聞かされててThe Outsをやっと観れたときは本当にカッコよくて痺れましたね。あと福岡で初めて観た時のThe 5.6.7.8’sも凄くカッコよくって、そこから国内のバンドにも興味が増したような』

────差し支えなければ、バンドが解散に至った理由は?
『やはりいいオリジナル曲が出来なかった事が1番でしょうね?カヴァーしたくなるよな最高な曲は山ほどあるのですが、カヴァーばかりやってると自分たちの技量の問題もあるのでしょうが行き詰ってきて、活動休止の半年前くらいにLiveを2カ月ほど遮って、曲作りと称してちょくちょく集まってたのですが何も産まれてこなかったですね。酒ばかり呑んで(笑)。間もなくドラムが抜けるとなって、ギターも休ませろと、そのまま事実上解散になりました』

────解散後、各人の活動状況について(現況を含む)
『ドラマーは脱退後、当時ちょうどドラムを募集していたMinnesota Voodoo Menのメンバー候補として上京したのですがすぐに帰ってきて(笑)。結局、自分とHooversの初代ギターのバタヤンと一緒にClockwork Onions(2003~2007年)というバンドで活動します。後期はギターがHoovers時代のミウラさんにチェンジして、1年ほど休止後にベース以外は同メンバーでLa-La Lee’s(2009~2012年、現在休止)として活動してました。それから僕はtv.Orphansを結成して。ギターのミウラさんは5SpeedのS.A.K氏との「エボニー&アイヴォリー」と「Micemohee」で現在も活動中です』

────総括というか。あの頃を振り返りつつ、改めて感じることはありますか?
『いい時代ではあったのかもしれませんね。僕らみたいなカヴァー曲がメインのバンドでも県外に呼ばれてLiveやったり、音源を出してくれるようなレーベルがあったりと。あとあの時代は福岡にも外国のバンドや国内の観たいと思うバンドがもっと来てくれてたと、今は集客の問題などもあるのでしょうがなかなか難しくなってきてると思います』

────今現在のシーンで気になるバンド、センスいいなと思うバンドはいますか?
『福岡のXl-Fitsですね。90年代後半からストイックに活動してきたパンクバンドで9月にEpisode Soundから待望の2ndシングルがリリースされるとの事で、楽しみにしてます!』

────Hooversの再結成はあり得ますか?
『再結成は自分の意思では今のところ予定はありませんが、今後はそういうこともあるかもですね』

最後に、テーマを作ってトップ10を挙げてもらいました。
Kurach’s Top 10 of 60’s
1. Rolling Stones – Jumpin’ Jack Flash
2. The Who – The Kids Are Alright
3. Kinks – Till The End Of Day
4. Pretty Things – Rosalyn
5. Easybeats – Good Times
6. The Seeds – Can’t Seem To Make You Mine
7. Troggs – Surprise Surprise
8. Remains – Don’t Look Back
9. The Choir – It’s Cold Outside
10.Them/Chocolate Watch Band/13th.Floor Elavators – It’s All Over Now,Baby Blue


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