面白い商品が入荷中ですので、こちらで補足的にレヴューさせていただきます。
Jayne And Audrey Meadows – Japanese Rhumba
ハワイ日系2世によって編成されたClub Nisei Orchestraが最初の音源で、現在に至るまで数々のアーティストがカヴァーしており、国内でもYMOを結成する直前の細野晴臣がアルバム『はらいそ』の中で取り上げ、ファンのあいだでも認知度の高い曲であります（余談ながらこのアルバムには「Fujiyama Mama」も収録されている）。
50年代のアメリカに於ける東洋ブームに因んで何か一発当ててやろう！と、レコード会社のRCA Victorは意気込んだのでしょうか、専属のHugo Winterhalter Orchestraの演奏をバックに、当時大人気のドラマ『The Honeymooners』のAlice役、Audrey Meadowsと同じく女優の姉のJayneの二人にコンビを組ませ、この曲を歌わせます。いわゆる一回限りの、企画盤というヤツでしょうか。
やっつけ仕事とはいえ、その割には出来は良い、いや個人的には最高だと思っています。Hugo Winterhalter Orchestraというとイージー・リスニングの印象しかないのですが、やたらソリッドなマンボのリズムで心が弾みますし、なによりも姉妹によるツイン・ヴォーカルが元気いっぱいで、聴いていて力がむくむくと湧いてくる。少し怪しい日本語の発音も、むしろ愛嬌すら感じさせる。US産ジャパニーズ・エキゾティカの（隠れた？）名演とハッキリ断言しましょう。
ニューヨークの下町を舞台に、二組の若夫婦を中心に展開するドタバタコメディ『The Honeymooners』。日本では未公開のため殆ど知られていませんが、アメリカじゃあ誰でも知ってるくらいに有名で、子供の頃に観て影響を受けた俳優や映画監督も少なくない。そこで特筆すべきは、Norton Records/A-BonesのBilly Millerがビッグ・ファンで、実はNortonというネーミングは準主人公であるEd Nortonから頂戴したものである（Nortonのブート・レーベル、Kramdenは主人公Ralphのファミリー・ネームから）。
はい、以上情報の方、タメになったでしょうか？ そんなインフォを頭に入れつつ接すると、楽曲が一層際立って聴こえますよ。というわけでよろしくどうぞ。新入荷はトップページのストア・インフォーメーション、最新の「NEW」もしくはこちらをクリックすると入れます。
参考までに『The Honeymooners』の映像の方も貼付けておきます。
http://www.youtube.com/watch?v=ZAKSLJySqWI
